「シザーは一度でも落としたら髪を切ることはできない?」
昔のTV番組でこのような問題が出題されていましたね。
果たして本当にそうなのでしょうか?
私も元美容師なのでハサミを落として「やっちまった~」と何度も思った経験があります。
落とさないに越したことはないですが、人間ですから美容師なら誰しも一度は落としてしまった経験があるのではないかと思います。
そこで今回は落としてしまったときにどう対処すれば良いのかというところをご紹介したいと思います。
どうしてシザーは落としてはいけないのか?
美容師の先輩たちにもよく「シザーは絶対落とすなよ!」と習いましたが、なぜ駄目なのでしょう?
シザーの切れ味が落ちる
落下の仕方によりますが、落下によって全く切れなくなるということは経験上少ないかと思います。
ただ、切れ味が落ちます。
美容師、理容師のシザーは面ではなく点で切るために鋭い切れ味を生み出しています。
髪を点でとらえるためにシザーにはとてもとても繊細な調整をしてあります。
それが落下によってくるってしまうので切れ味が落ちます。
切れ味が落ちるためにお客様の髪の毛のパサつきの原因や枝毛の原因になることがあります。
なので落としてしまったらメンテナンスするまでは使わないほうが良いでしょう。
刃から落とすと刃が欠けてしまう。
一番運が悪い落とし方は刃から落としてしまうことです。
刃から落とすと刃がかけてしまう可能性が高いく大幅にシザーの寿命を縮めてしまいます。
もしかしたら刃が折れてしまい、一発アウトということもなくはないでしょう。
もし折れてしまったら、シザーは高価なものが多いので精神的ダメージも計り知れないでしょう・・
衛生的にも×
落としたシザーをそのまま使うのは絶対にダメです。
ブラシやコームも同じですが、落としたものは「消毒してからの使用」が義務付けられています。
昔すぎて覚えていませんが、たしか美容師の試験のときにもチェック項目で消毒があった気がします。
なので落としたシザーなどをそのまま使用する美容師がいたら「この人大丈夫?」と疑ったほうが良いでしょう。
もしもシザーを落としてしまったらどうすればよい?
人間なのでどうしても一度ぐらいはシザーを落としてしまうと思います。
そのときにどうすれば良いのでしょうか?
まずは刃がかけてないかなどのチェック。
ダメージの具合によっては開閉を無理にしてしまうとダメージが大きくなり、最悪再起不能になってしまう可能性もあります。
刃の欠け具合は刃を爪でなぞるようにして引っかかりなどがあると刃がかけてしまっていますも
無理に使用せずに研ぎ屋さんにメンテナンスにだしてからの使用をおすすめします。
また、一番最悪なのはお客様のカットが途中でできなくなってしまうことだと思うのでスペアのシザーは持っていたほうがベストです。
中古シザーの専門店というのもあるのでスペアのシザーを中古で安くそろえるというのも一つの手ではないかと思います。
ものにもよりますが、新品の3分の1ぐらいの値段で購入することが可能です。
到着してから5日以内なら返品も可能なので一度試してみるのも大いにありでしょう。
おすすめシザー研ぎ屋さん3選
落としてしまったら早めにプロの研ぎ屋さんにメンテナンスにだすのが良いでしょう。
京都はさみ職人
理美容ハサミの研ぎの専門店で、ホームページには研磨実績が569件とお客様の喜びの声が610件掲載されていますので安心してシザーの研ぎをお任せすることができます。
研ぎの申し込みまでの流れもとても丁寧に説明してくれているのでどなたでも簡単に送ることができると思います。
また、LINEでも気軽にお問合せできますので一度相談してみるのが良いでしょう。
研ぎの料金表
カットシザーズ | 3500円(税込) |
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セニングシザーズ | 3500円(税込) |
特殊シザー(ナルト、R刃、両櫛セニング、左など) | 4800円(税込) |
シザーズ倭
こちらも理美容はさみ研ぎの専門店。
ワンランク上の切れ味に仕上げてくれ、スタイリストさんがこだわる研ぎに全力で応えてくれます。
研ぎ直しにも応じてくれる「安心保証30」や、受付当日~2営業日以内に出荷してくれる「宅配サービスの特急コース」など独自のサービスもあり、とても魅力的です。
急ぎで研いでほしいという方は特急サービスのご利用をお勧めします。
研ぎの料金表
カットシザー | 3300円(税込) |
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セニングシザー | 3300円(税込) |
緊急であれば近くの研ぎ屋さん
宅配の研ぎだと返ってくるまでに1週間近くかかってしまいます。
スペアのシザーもなく、それまで待てないという方であれば近くの出張の研ぎか店頭への持ち込みの研ぎを利用するしかありません。
ただ、意外と美容師・理容師のシザーの研ぎをやってくれるところは少ないので良く調べてから持ち込みをするのが良いでしょう。
ここのサイトで各県の研ぎの情報が一覧になっているので参考にしてみてください。
「急ぎだが近くに研ぎのお店がない」という方は中古のシザーを購入してしのぐという方法もあります。
安いものなら1万円以内で購入できますし、早ければ翌日に商品が到着します。
まとめ
落とすのを気を付けていても、たまに落としてしまうことは仕方ないのかもしれません。
大事なのは落とした時にどうするか。
一番おすすめなのは「落としたら開閉は極力しないでメンテナンスに出す。」
お客様のためにもスペアのシザーを最低一丁は持つことをおすすめします。
この記事を書いた人
tto
tto
リユース店に10年以上いましたが、そこでよく聞くのが「こんなもの買取できるの?」ということでした。 知らずに捨ててしまうのはもったいない!私はとても貧乏性なので心から思います!笑 元買取スタッフの立場から「こんなもの買取できるの?」ということを中心に、「買取額を上げるコツ」や、「リユース業界にいないとわからない本当におすすめなお店」を発信しています。